研究会概要
1989年に本会の前身である「NONMEM研究会」として発足し、当時日本では殆ど知られていなかったPopulation Pharmacokinetics(PPK)の薬物動態解析手法を導入し、広く国内に普及・活用しようという主旨で研究会を開催していました。当時は、 UCSFのProf. Sheiner & Prof. Bealによって開発された解析プログラム“NONMEM”が唯一の方法論であったため、NONMEM研究会と命名し活動を行っておりましたが、以降、新しくPPK解析が行える手法の開発も進んできたところで、1995年の第11回研究会より、NONMEMに限らず広くPPK解析を学び普及・発展を期するため「Population Pharmacokinetics研究会」と名称を変更し、活動を続けて参りました。その後、PPK解析に限定せずファーマコメトリクス全般にスコープを拡大し、その方法論と活用に関する研究発表と討論、並びに普及・啓発に貢献することを目的として、2021年の第37回研究会より、「Pharmacometrics研究会」として、新たな活動を開始しています。
研究会意義
臨床における患者を対象に、用法・用量と薬物動態・効果・副作用の定量的関係、およびその変動要因の系統的かつ合理的な理解は、新医薬品の研究開発に必要不可欠であり、さらに臨床での医薬品適正使用に役立つ重要な情報です。臨床開発データの国際共同利用、特別な患者集団での適正用量の明確化、患者毎の個別化治療などを進めるためにも、薬物動態と薬力学面からの検討は必須と考えられます。本会は、母集団薬物動態、曝露-反応関係を中心に上記情報を科学的・合理的に収集・解析するためのファーマコメトリクス手法とそれに係る諸課題の検討、およびその普及・発展に寄与することを目的としています。
会則
Pharmacometrics 研究会会則
(第12版:2025年5月19日改定)